ホカン 法務・コンプライアンス室 室長 弁護士 /中村 譲
ホカン 法務・コンプライアンス室 室長 弁護士 /中村 譲
投稿日2024.09.13. /週刊金融財政事情 2024年9月17日号
2022年4月に『正直不動産』という漫画がNHKでドラマ化された。ドラマの紹介文には「嘘(うそ)のつけない不動産営業マン・永瀬財地とカスタマーファースト命の月下咲良の名コンビが活躍するシリーズ」とある。ここから分かるのが「正直である」ことと、「カスタマーファーストである」ことは別物であり、両者が掛け合わされると効果を発揮するということではないか。昨今、関連法の改正を受けて、保険代理店(特に乗合代理店)や保険募集人は「顧客の最善の利益」を勘案し、幅広く誠実義務を負うことになった。こうしたなか、記録化や証跡化によって「嘘をつかない」DX化がどのような影響を与えるのかを考察したい。
なかむら じょう
08年慶應義塾大学法科大学院卒、09年弁護士登録(東京弁護士会)。都内法律事務所・損害保険会社・銀行を経て、hokanに入社。「平成26年保険業法」改正時に、保険会社内で改正対応業務に従事。『金融機関の法務対策6000講』(共著、金融財政事情研究会)、「ペット保険の法的課題」『保険研究』第69集(慶應義塾保険学会)を執筆。
掲載号 /週刊金融財政事情 2024年9月17日号