特集加速する人的資本経営

初任給を引き上げた今こそ、「人材定着」に向けた策を練れ

旧弊な企業文化を変革し、業務範囲拡大も味方に付けよ

明治大学専門職大学院 グローバル・ビジネス研究科 教授 /戸谷 圭子

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人的資本投資の一環として、近年、銀行業界では初任給の引き上げが相次いでいる。だが、新卒採用者を引き付けたところで人材の定着がうまくいかなければ、元も子もない。本稿では、企業の初任給引き上げの動きを概観した上、新卒採用者の定着率を高めるためのアプローチを紹介する。

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とや けいこ
京都大学経済学部卒、筑波大学博士(経営学)。金融マーケティングの最先端の研究者であり、実務家でもある。あさひ銀行(現りそな銀行)を経て99年に金融サービスのマーケティングに特化したコンサルティング会社マーケティング・エクセレンスを設立。現職は明治大学専門職大学院教授、ストックホルム商科大学客員教授。肥後銀行ほか2社の社外取締役も務める。