特集存在感増す生保の海外事業

低成長時代からの脱却へ、世界の生保市場の現状と将来展望

デジタル化による顧客接点の拡大が生保事業を成功に導く一手に

ニッセイ基礎研究所 保険研究部 上席研究員 /有村 寛

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世界の生命保険市場は、リーマン危機以降の超低金利環境の影響を受け、低成長を余儀なくされてきた。ここ数年は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う景気低迷と復調や、ロシア軍によるウクライナ侵攻を契機とするインフレの到来などにより、生保市場は変動を繰り返している。今後も、世界的に政治・経済面で不確定な要素が多く、生保市場の先行きの見通しは立ちづらい状況にある。本稿では、世界の生保市場の現状と今後の展望について解説していく。

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ありむら ひろし
89年日本生命入社。95年以降、商品開発部、法人営業企画部(商品開発担当)、米国日本生命(出向)、企業保険数理室、ジャパン・アフィニティ・マーケティング(出向)、企業年金グループなどを経て、21年ニッセイ基礎研究所。23年7月から現職。