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中長期的な企業価値向上につながり得る政策保有株式の縮減

プラスの効果が期待されるも、保有実態の把握には課題山積

大和総研 金融調査部 研究員 /藤野 大輝

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政策保有株式について、2023年10月末時点のTOPIX500構成企業の保有状況を見てみると、18年から22年にかけて多くの企業が縮減を進めていた。また、縮減を特に進めた企業はそれ以外の企業と比べて、縮減により生じたキャッシュを設備投資等や自己株式取得に回している様子がうかがえた。今後も縮減が求められる流れが続くことも想定される。政策保有株式が保有効果のあるものに厳選されることや、縮減によって生じたキャッシュが投資に回ることにより、中長期的な企業価値向上につながることが期待される。

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ふじの だいき
17年東京大学経済学部卒業後、同年4月大和総研入社。18年から金融調査部制度調査課で開示・会計制度などを調査。19年4月から同部ESG調査課を兼任し、企業における非財務情報開示の状況や開示基準・制度を担当。主な著書に『ESG情報開示の実践ガイドブック』(中央経済社、22年)。