解説

活況の日本関連案件が世界を牽引した2023年のM&A市場

非上場企業を含め、情報開示の進展が促す市場拡大への好循環

LSEG(ロンドン証券取引所グループ) 日本代表 /富田 秀夫

LSEG(ロンドン証券取引所グループ) データ&アナリティクス部門 コントリビューター・リレーション・マネージャー /本橋 馨

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グローバル化の進展以降、金融の世界においても、世界と日本は似たような動きを見せることが一般的だった。しかし、日米欧の金融政策の違いもあり、そこに変化が生じている。2023年に世界と日本で大きく異なる様相を呈したのが、企業の合併・買収(以下、M&A)市場だ。世界的にM&Aが落ち込む中で、日本市場の活況が際立つという見慣れない現象が起こった。年初にも、証券トップからは「日本関連のM&A市場は非常に活況」との発言が相次ぎ、強気な見通しが示されている。

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とみた ひでお
82年慶應義塾大学法学部卒。12年トムソン・ロイター・ジャパン代表取締役社長就任。19年リフィニティブ・ジャパンに社名変更。同社とLSEGの統合・リブランディングにより23年11月から現職。東京国際金融機構理事。

もとはし かおり
豪Technical and Further Education(TAFE)卒、ロイター・ジャパン入社。同社の資本関係の変更により、現在LSEGのデータ&アナリティクス部門のOTCマーケット、ディールズ部門において金融プロフェッショナルとのリレーション構築を担当。M&Aマーケットの活性化に従事。