環境金融研究機構 代表 /藤井良広
気候変動の加速・深刻化によって、世界中で洪水や干害、森林火災などの気象災害が多発している。被害抑制には、気候変動の顕在化に備える「適応事業」の拡大・強化と、それを後押しする「適応ファイナンス」の進展が求められる。だが、現時点の適応ファイナンスは公的セクター主導にとどまり、民間資金をほとんど呼び込めていない。その打開策として、適応事業による将来の被害削減効果などを評価し、それを金融機関に投融資リターンとして「確約」する仕組みを提案したい。
掲載号 /週刊金融財政事情 2023年8月29日号