解説

環境変化の中で増大する新興・途上国の債務リスク

債権者の多様化や透明性の問題で債務問題は複雑化

国際協力銀行 外国審査部 調査役 /小野田 喬

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新興・途上国の債務リスクが増大している。すでにデフォルトや債務再編事例が生じており、今後も債務増加が懸念される。新興・途上国の債務問題を考える際には、取り巻く環境が過去の債務危機の時代から変化していることを認識する必要がある。具体的には、債権者ポートフォリオが多様化し、債務の透明性という観点でも課題が浮上している。そうしたなか、債務リスクの緩和には、経済成長による債務水準低下効果に依存せず、着実な財政健全化に取り組むことが重要である。

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おのだ たかし
米シカゴ大学博士(経済学)。11年東京大学経済学部卒、国際協力銀行入行。東南アジアの電力事業向けプロジェクトファイナンス業務等を経て、21年から現職にてソブリンリスク分析および経済調査業務に従事。一橋大学客員研究員。専門は国際経済学および空間経済学。