解説

SVBの破綻が示唆する地域金融機関経営への教訓

経営破綻に追い込まれたALMの失敗

和キャピタル 専務 /伊藤 彰一

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シルバーゲートバンク、シリコンバレーバンク(SVB)、シグネチャーバンクと米国金融機関の破綻等が相次ぎ、スイスの大手金融グループであるクレディ・スイス・グループは信用不安の深刻化によって、同じスイスのUBSに救済買収される事態に至った。破綻や信用不安の原因はさまざまとはいえ、ALM(注1)や債券投資の問題など、わが国の地域金融機関経営においても教訓とすべき点が認められる。本稿では、主にSVBを中心に破綻の背景や財務情報を分析し、今後の地域金融機関経営において考慮すべき示唆を整理する。

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いとう しょういち
90年早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了(商学修士)、三菱総合研究所入社。金融機関向け経営コンサルティング業務等に従事。07年スパークス入社。地銀関連業務等に従事。16年和キャピタルを共同創業、専務取締役(現職)。