キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹 /杉山 大志
キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹 /杉山 大志
投稿日2022.10.28. /週刊金融財政事情 2022年11月1日号
スリランカは2022年4月、対外債務支払いの一時停止を表明し、デフォルト後に政権崩壊に陥った。一部ではスリランカの崩壊が中国の多額の貸付によるものという指摘もあるが、真の原因は化学肥料の使用を禁止した環境政策にある。先進国が喜ぶ「環境国家」を目指していたスリランカは、その環境政策によって自滅したかたちだ。先進国が脱炭素への取り組みを世界中に広めようとしたことで、かえって新興国の経済開発の芽を摘む悲劇を生んでいる。
すぎやま たいし
東京大学理学部物理学科卒業、工学部物理工学修士。95年国際応用システム解析研究所研究員などを経て19年から現職。専門は温暖化問題およびエネルギー政策。国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)、経産省産業構造審議会等の委員を歴任。著書に『脱炭素は嘘だらけ』(産経新聞出版)など。
掲載号 /週刊金融財政事情 2022年11月1日号
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