解説

自然資本関連リスクの情報開示指針「TNFD」の最新動向

今年は生物多様性を巡るイベントが続く重要な1年に

野村資本市場研究所 主任研究員 /林 宏美

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企業活動が環境に与える影響への開示を促す動きが世界的に進み、日本でもその流れは強まっている。今年4月に導入された東京証券取引所の最上位市場区分「プライム市場」の上場基準に、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に則した開示が含まれることはその一例である。こうしたなか、環境面のもう一つの重要な要素である「自然資本」を巡るリスクと機会についても開示の整備が進められている。自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)がそれである。本稿では、TNFDの概要と今後の動向について解説する。

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はやし ひろみ
慶應義塾大学経済学部卒、野村総合研究所入社。資本市場研究室、ロンドン拠点等を経て、04年野村証券に転籍。野村資本市場研究所ロンドン駐在員事務所、ニューヨーク駐在員事務所、国際金融情報センター出向等を経て現職。主な研究テーマは証券市場制度、ESG。