特集東証新市場──地銀の選択

東証再編は地銀に経営改革を促すトリガーになる

市場再編を契機として地銀自らのミッションを再検証せよ

東洋大学 国際学部 教授 /野﨑 浩成

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東京証券取引所による市場区分再編は、各市場のコンセプトに応じた上場基準を設けることで、ガバナンス強化と企業価値向上への意識付けに有効な一石を投じるものと考えられる。他方、プライム市場をステータス視することで、地方銀行に課せられた、地域における役割を果たすことができなければ本末転倒である。本稿では4月からの東証再編を契機として、地銀が取り組むべき経営戦略について考察する。

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のざき ひろなり
86年慶応義塾大学卒。91年エール大学大学院修了。博士(政策研究)。埼玉銀行(現りそな銀行)、シティグループ証券などを経て18年4月から現職。近著として『教養としての「金融&ファイナンス」大全』(日本実業出版社)。米国CFA協会認定証券アナリスト。日経アナリストランキング1位(銀行部門、15年まで11年連続)。