解説

途上国の政治的リスクを保証し、インパクト投資を促す取り組み

SDGs促進には民間の資金と技術の動員が不可欠

世界銀行グループ 多数国間投資保証機関 駐日代表 兼 東南アジア副代表 /林田 修一

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世界銀行グループの多数国間投資保証機関(MIGA)は、政治的リスクや国・国営企業、州政府などのサブソブリンの支払いリスクを保証する機関である。近年、国際社会のアジェンダをSDGsやESGの観点から俯瞰すると、エネルギーやインフラなどの運営主体が民営化され、国家と民間企業が果たす役割にも変化が見られる。発展途上国への投資についても、こうした観点が重視されているが、MIGAは投資における政治リスクを保証することで、先進国の機関投資家などからの投資促進を促している。

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はやしだ しゅういち
東京三菱銀行(現三菱UFJ銀行)入行後、インドネシア駐在を経て、東京とロンドンにてエネルギー分野のプロジェクトファイナンス等に従事し、その後シンガポールにてM&A業務を推進。19年から現職にて日系顧客のディールオリジネーションを担当、21年からMIGAの東南アジア副代表に就任。ロンドン大学、慶應義塾大学卒。米国公認会計士、英国仲裁人協会会員。