特集ポストコロナの事業者支援

実抜計画とロカベンの併用で「伴走支援」を確固たるものに

企業評価から地域理解へとウイングを広げ、共にリスクテイクを

追手門学院大学 経営学部 教授 /水野 浩児

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新型コロナウイルスはわが国の企業にも計り知れないダメージを与えた。とりわけ地域の中小企業は、インバウンド需要の消失や行動制限によって窮境に陥った。国による実質無利子・無担保融資などによって当面の資金繰りはしのいだものの、長引くコロナ禍で過剰債務が重荷となり、持続可能性が危ぶまれる事業者もいる。「ウィズコロナ」がキーワードとなるなか、地域金融機関には取引先企業の事業継続・発展をサポートするための「伴走支援」を行い、企業とともにリスクテイクする姿勢が求められる。本稿では、そのための具体的施策を考察する。

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みずの こうじ
91年南都銀行入行。06年追手門学院大学専任講師、その後准教授を経て16年から現職(18年から経営学部長兼務)。近畿財務局「ちほめん」アドバイザー。21年5月に経済産業省から公表された「ローカルベンチマークガイドブック」編集委員等も担当し、実務と研究を融合させる取り組みに注力。北おおさか信用金庫非常勤理事。