特集「生産性向上」の真贋

中小企業を標的にした生産性向上策は「魔女狩り」にすぎない

都市部大企業の労働生産性が高いのは中小企業が支えているから

フロンティア・マネジメント 代表 /松岡 真宏

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中小企業の生産性向上や淘汰・再編に関する議論が注目されているが、日本は中小企業が多い国ではない。すでに過去20年で中小企業の数は大きく減少しており、さらなる淘汰が必要とも思えない。また、併せて開業を増加させようとする施策についても、単なる個人企業の増加につながりかねない。中小企業が労働生産性の低い事業を引き受けているからこそ、都市部の大企業の生産性が維持されている。生産性向上を掲げて中小企業を「魔女狩り」の標的にすべきではない。

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まつおか まさひろ
国内外の証券会社でアナリストとして活動後、産業再生機構入社。カネボウやダイエーの再生計画立案や実行を担当。07年フロンティア・マネジメントを設立し、代表取締役に就任。コンサルティングやM&Aを手掛ける同社は、20年に東証一部上場。