解説

通貨大増発への出発点「ニクソンショック」からの50年

自制なき大量資金供給の行く末に待つのは次なるショックか

ジャーナリスト /西野 智彦

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ドルと金の交換性停止、10%の輸入課徴金を柱とするニクソン米大統領の新経済戦略が前触れなく発表されたのは、1971年8月16日(日本時間)だった。戦後最大級の経済事件といわれる「ニクソンショック」から今年で半世紀。当局者が残したオーラルヒストリーをもとに当時の判断を再検証すると、いまだ解明に至っていない歴史のピースがあること、そしてこの事件が日本の金融政策を変える大きな転機となったことに気付かされる。(敬称略)

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にしの ともひこ
58年長崎県生まれ。時事通信社やTBSテレビで日本銀行、首相官邸、大蔵省、自民党などを担当し、「筑紫哲也NEWS23」「報道特集」「Nスタ」の制作プロデューサーを務めた。主な著書に『検証 経済失政』(共著)『検証 経済迷走』『検証 経済暗雲』『ドキュメント日銀漂流』(いずれも岩波書店)、『平成金融史』(中公新書)など。