アベノミクス以降の株高などを背景に日本の富裕層マーケットが拡大するなか、大手銀行グループが富裕層向けの「ウエルスマネジメントビジネス」をリテール分野の成長領域と位置付けている。海外では、高度な資産運用アドバイスや超富裕層とその一族(ファミリー)向けのサービスでウエルスマネジメントビジネスを大きな収益源にしている金融機関も存在するが、日本では相続税負担の違いなどを踏まえた独自のビジネス展開が不可欠。資産承継・事業承継や資産運用から社会貢献まで、富裕層顧客のニーズに大手銀行グループはどう対応し、勝機をつかんでいくのか。
掲載号 /週刊金融財政事情 2021年8月24日号