解説

生命保険会社の2021年3月期決算分析

対面営業が制約され新規契約は減少も、金融環境の大幅な改善で企業価値は増加

格付投資情報センター 格付本部 シニアアナリスト /肝付 卓也

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国内生命保険会社に対するコロナ禍の影響は営業面で大きかった。2021年3月期決算では、新契約は対面営業の制約を受けて減少し、顧客接点の確保という課題が浮き彫りになった。他方、金融市場は19年度末の混乱から急回復し、経済価値ベースで見た企業価値や健全性の指標は大きく改善した。25年にも導入が検討されている新規制も見据え、上場保険グループを中心に金利リスクや株式リスクの削減を加速させており、リスクプロファイル(経営リスクの全体像)の改善に差が生じる可能性がある。

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きもつき たくや
東京大学経済学部卒。政府系金融機関を経て、16年に格付投資情報センター入社。格付けアナリストとして生損保、ノンバンクの格付け分析を担当。