岐阜県飛騨・高山の2市1村でのみ利用できる電子地域通貨「さるぼぼコイン」は、2017年12月のリリースから3年超が経過した。この短期間に、山々に囲まれたこの地域は全国でも有数のキャッシュレス決済比率が高い先進的エリアになった。単なる決済アプリではなく、地域住民の日常をつなぐデジタルプラットフォームとなることを目指してきたこの取り組みは、コロナ禍における地元消費拡大のメイン施策として地域から期待されている。さるぼぼコインのこれまでの成果と、課題を含めた展望を概観したい。