解説

東証の市場構造改革をいかに上場企業の価値創造につなげるか

新TOPIX構成銘柄の適切な選定と動機付けを

フィデリティ投信 ヘッド・オブ・エンゲージメント 兼 ポートフォリオ・マネージャー /井川 智洋

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市場構造改革の成否のカギを握るのは、最上位のプライム市場だ。プライム市場に要求される「より高いガバナンス水準」の実現に投資家の注目が集まっており、積年の課題である政策保有株式の解消を東証が後押しした点は評価できる。他方、新TOPIXについては、プライム市場だけではなくグロース市場からも成長企業を組み入れることで市場代表性を発揮することが望まれる。構成銘柄数に上限を設ければ、究極のガバナンスメカニズムとして企業の価値創造に向けた取り組みの動機付けとなり得る。

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いかわ ともひろ
米国、シンガポール、日系金融機関にグローバル株式のポートフォリオ・マネージャー、アナリスト、運用責任者として従事。国内外の企業と中長期の価値創造に焦点を当てた対話を実施している。19年にフィデリティ投信にディレクター・オブ・エンゲージメントとして入社、21年から現職。エンゲージメント責任者。