解説

米アルケゴス破綻の衝撃と金融規制上の課題

規制の抜け穴を見過ごし、リスク管理をおろそかにするな

金融ジャーナリスト /岩川 知樹

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3月27日(現地時間26日)、突如複数の米株式銘柄が急落した。特に大きく値を下げたのは映画会社のパラマウントやニュース番組のCBSを傘下に持つバイアコムCBSである。当初は、複数の大手投資銀行による株式売却が要因とされたが、その後、米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントの破綻がトリガーとなったと報道された。同社破綻を受け、野村ホールディングス(HD)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)、みずほFGも多額の損失を被る可能性が高い(注)。本稿執筆の4月5日時点では、本件に関して当局による正式発表はなく、アルケゴスに至ってはホームページすら削除した。本稿では、アルケゴスに何が起こったのか、なぜ起こったのか、また何が問題なのかを考察したい。

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