解説

NTTは「和製プラットフォーマー」たり得るか

B to B事業者の誇りを捨て、消費者起点の企業文化へ変革せよ

立教大学ビジネススクール 教授 /田中 道昭

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2020年9月29日、「NTTによるNTTドコモの完全子会社化」が発表された。菅義偉政権の重要政策として「携帯料金の値下げ」が注目を集めるなか、ドコモ完全子会社化には携帯料金値下げ圧力への対応という「守り」の側面があると推察される。しかし筆者は、NTTが新たなプラットフォーマーとしてデジタル覇権を握ることで、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)に対抗していくという「攻め」の側面を見る。果たしてNTTはGAFAに対抗する存在たり得るか。

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たなか みちあき
東京三菱銀行(現三菱UFJ銀行)投資銀行部門調査役、シティーバンク資産証券部バイスプレジデント、バンクオブアメリカ証券ストラクチャード・ファイナンス部長、ABNアムロ証券オリジネーション本部長等を歴任し、現在はマージングポイント代表取締役社長。主な著作に『ソフトバンクで占う2025年の世界』(PHP研究所)。