日本経済新聞 編集委員 /清水 真人
菅義偉首相はビジョンより、目前の政策課題一つひとつの壁を破って実績を積み重ねる「一点突破」が身上だ。首相官邸の上級スタッフに加藤勝信官房長官ら「安倍官邸」経験者を重用し、政権初動の混乱を回避した。前政権で力を持った経産官僚は失速し、公安警察や旧建設省の出身者が重みを増す「内務省内閣」になるかもしれない(文中敬称略)。
しみず まさと
86年東京大学法学部卒。日本経済新聞社入社。政治部記者、経済部記者、ジュネーブ支局長を経て04年9月から編集委員。専門は現代日本政治、憲法・統治構造論、経済財政政策など。日経電子版にコラム「政治アカデメイア」を連載中(隔週火曜日早朝に更新)。著書に『小泉進次郎と権力』(日本経済新聞出版)など。
掲載号 /週刊金融財政事情 2020年11月9日号