新型コロナウイルス感染拡大に伴い切迫した中小企業の資金繰りは、制度融資の活用や条件変更といった金融機関の取り組みによって一服してきた。そうしたなか意識されてきたのが、中小企業の過剰債務の問題だ。存在感が高まる公的金融は、会計検査院や自治体の目線を意識せざるを得ないため、現場では「優先弁済」を求めており、将来的な抜本再生の局面で債権放棄などに応じられるか不安が残る。厳しい環境が続く民間金融機関も、企業を支援する体力が問われそうだ。
新型コロナウイルス感染拡大に伴い切迫した中小企業の資金繰りは、制度融資の活用や条件変更といった金融機関の取り組みによって一服してきた。そうしたなか意識されてきたのが、中小企業の過剰債務の問題だ。存在感が高まる公的金融は、会計検査院や自治体の目線を意識せざるを得ないため、現場では「優先弁済」を求めており、将来的な抜本再生の局面で債権放棄などに応じられるか不安が残る。厳しい環境が続く民間金融機関も、企業を支援する体力が問われそうだ。
掲載号 /週刊金融財政事情 2020年8月31日号