解説

協同組織金融機関の非効率性と「価値準拠のバンキング」

コスト負担は地域貢献や長期的な収益の重視によるもの

成城大学 名誉教授 /村本 孜

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「価値準拠のバンキング」の必要性が、地域金融との関連で指摘される。短期主義よりも長期的視点に立った持続可能な社会の構築が第一義とされ、協同組織金融機関に期待される役割は大きい。協同組織金融機関は非営利・相互扶助なので非効率との認識もあるが、果たしてそうか。むしろ地域にコミットするコスト負担こそ協同組織のアイデンティティーであり、その非効率性の裏返しで、価値準拠のバンキングを体現しているといえよう。

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むらもと つとむ
45年生まれ。一橋大学大学院修了。73~16年成城大学勤務。04年中小企業基盤整備機構副理事長兼務。金融庁参与(現職)。著書に『信用金庫論』『中小企業支援・政策システム』など。