S&Pグローバル・レーティング・ジャパン 主席アナリスト /館野 千鶴
S&Pグローバル・レーティング・ジャパン 主席アナリスト /館野 千鶴
投稿日2020.06.26. /週刊金融財政事情 2020年6月29日号
2020年3月期はリテール取引の回復が鈍かったことにより主要証券会社の収益が伸び悩んだ。証券会社のリテール事業は、市況要因のみならず、フローベースの手数料のさらなる縮小や収益機会の減少といった構造的な事業環境の変化による下方圧力にさらされている。追加的な環境変化への対応を含め、取り組み中の構造改革を早期に遂行していくことが安定収益の拡大や事業多様化につながり、持続的な事業モデルを構築することになろう。
たての ちづる
早稲田大学大学院ファイナンス研究科MBA(ファイナンス専門職)修了。損害保険会社、監査法人を経て、08年S&Pグローバル・レーティング入社。金融法人および公的部門格付部主席アナリスト。銀行、証券会社、ノンバンク等金融機関の信用力分析を担当。
掲載号 /週刊金融財政事情 2020年6月29日号