解説

コロナ禍で英国の「移行期間」は年単位の延長か

政治的成果か経済か、揺れるジョンソン政権

三菱UFJリサーチ&コンサルティング 調査部 研究員 /土田 陽介

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新型コロナウイルスの感染拡大を受け、英国がEUから離脱した後に適用される「移行期間」の取り扱いに変化が生じそうだ。英ジョンソン政権は年内で移行期間を打ち切る方針を示しているが、コロナ禍で疲弊しきった英国の経済をさらに追い込むことなどまずできない。6月の第4ラウンドは決裂したが、移行期間の期限となる年末まで6カ月ある。この間に、移行期間の延長に向けた動きがなし崩し的に進んでいくだろう。

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つちだ ようすけ
05年一橋大学経済学部卒、06年同修士課程修了。浜銀総合研究所を経て、12年より三菱UFJリサーチ&コンサルティングでエコノミストとして活動。専門は欧州経済。主要経済誌への寄稿、学会誌への査読付き論文多数。近著に『ドル化とは何か─日本で米ドルが使われる日』(ちくま新書)。日本EU学会、ロシア・東欧学会、比較経済体制学会会員。