解説

主要行7グループの2020年3月期決算分析

新型コロナの影響で資本政策は健全性重視に修正へ

JPモルガン証券 市場調査本部 株式調査部 シニアアナリスト /西原 里江

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新型コロナウイルスの感染拡大は、主要行7グループの2020年3月期決算において予防的な引当や株式減損によるマイナス影響を及ぼしたが、それまでの好調な業績の進捗から、影響度は大きくなかった。影響が色濃く反映されたのは、21年3月期会社予想においてである。与信費用はコロナ前水準から倍増し、最終利益はメガバンクで3~4割、他の大手行で2割強下振れる見通しだ。コロナ危機下では企業の資金繰り支援と融資の質の悪化から資本に下押し圧力がかかり、今後は資本政策のバランスが健全性重視に修正されていくだろう。

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にしはら りえ
東京大学経済学部卒、日本銀行入行。金融機構局、国際局、ロンドン事務所などに在籍。みずほ証券を経て、16年5月JPモルガン証券に入社。ロンドン・ビジネス・スクール(LBS)修士。コロンビア・ビジネス・スクール日本経済経営研究所(CJEB)に客員研究員として在籍(10〜11年)。