第一生命経済研究所 主任エコノミスト /桂畑 誠治
米国でも、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、外出制限などにより経済活動の一部が休止し、失業率が急上昇している。治療薬やワクチンの開発には時間がかかる上、感染拡大ペースが鈍化しても再拡大の懸念が残る以上、完全な経済活動再開には時間がかかり、経済危機が長期化しよう。このため、大規模な財政支出や金融緩和の効果は経済基盤の維持にとどまるとみられ、米国は深刻な景気後退に陥る可能性が高い。
かつらはた せいじ
92年日本総合研究所入社。99年丸三証券入社。日本、米国、欧州、新興国の経済・金融市場などの分析を担当。01年から現職。主な担当は米国経済・金融市場・海外経済総括(欧州・新興国経済などの担当も兼務)。
掲載号 /週刊金融財政事情 2020年4月20日号