特集トランプリスクと向き合う「2020」

ディール重視の強硬姿勢で深まる世界貿易の不透明感

米中間の対立激化に加え、EUとの緊張感が高まるリスクも

大和総研 経済調査部 シニアエコノミスト /橋本 政彦

  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • 印刷

対中追加関税の導入から1年以上が経過したが、トランプ大統領が意図した国内製造業を保護する効果は得られず、悪影響が広がっている。2019年12月に第1段階の米中合意が成立したことは世界経済にとって朗報であるものの、その合意内容は、多岐にわたる米中対立の根本的な解決策とはならず、今後も米中対立は続くだろう。20年に大統領選挙を控えるなか、トランプ大統領はEUとの貿易交渉においてもディール重視の強硬姿勢を貫くとみられ、世界貿易を巡る不透明感は当面晴れそうにない。

本記事をお読みいただくには
会員登録と購入が必要です。
月額会員の方はログインすると、
続きをお読みいただけます。

まだ登録されていないお客様

パスワードを忘れた方はこちら

はしもと まさひこ
06年に大和総研入社、日本経済担当。10年から12年に内閣府へ出向、15年から19年にニューヨークリサーチセンターでの米国経済担当を経て、19年4月から現職。