大和総研 経済調査部 シニアエコノミスト /橋本 政彦
大和総研 経済調査部 シニアエコノミスト /橋本 政彦
投稿日2020.01.10. /週刊金融財政事情 2020年1月13日号
対中追加関税の導入から1年以上が経過したが、トランプ大統領が意図した国内製造業を保護する効果は得られず、悪影響が広がっている。2019年12月に第1段階の米中合意が成立したことは世界経済にとって朗報であるものの、その合意内容は、多岐にわたる米中対立の根本的な解決策とはならず、今後も米中対立は続くだろう。20年に大統領選挙を控えるなか、トランプ大統領はEUとの貿易交渉においてもディール重視の強硬姿勢を貫くとみられ、世界貿易を巡る不透明感は当面晴れそうにない。
はしもと まさひこ
06年に大和総研入社、日本経済担当。10年から12年に内閣府へ出向、15年から19年にニューヨークリサーチセンターでの米国経済担当を経て、19年4月から現職。
掲載号 /週刊金融財政事情 2020年1月13日号