特集トランプリスクと向き合う「2020」

ドルvs人民元──通貨覇権を巡り、米国の中国叩きは先鋭化へ

今後10年で基軸通貨の交代は起こりえない

田中泰輔リサーチ 代表(楽天証券 グローバルマクロ・アドバイザー) /田中 泰輔

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今後10年でドルに代わる国際基軸通貨が出現することは想定しにくい。中国が米国の金融・通貨覇権に挑む企図を抱くことは想像に難くないが、実際のところ、人民元の国際化は足踏みをしている。中国は、ドル覇権の情勢にとどまりながら、長期戦覚悟で独自路線の構築へとかじを切ったと思われる。「デジタル人民元」もその一環と位置付けられよう。覇権の衰えを自覚する米国は、中国叩きをさらに先鋭化させていくものと予想される。

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たなか たいすけ
米欧日金融機関9社で市場戦略を担当し、アナリスト調査で25年間トップクラスに選出される(日経ヴェリタス金利・為替5年連続1位など)。18年に独立し、金融プロや一般投資家に対してグローバルマクロ情報や投資教育を提供。