解説

最近の不祥事件からみる今後の管理態勢のあり方

「性善説」よりも「性弱説」を重視し、受け身の対応からの脱却を

金融監査コンプライアンス研究所 代表 /宇佐美 豊

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相変わらず金融機関において不祥事件が多発している。筆者はこの10年ほど金融機関の不祥事件について研究を行っているが、最近の不祥事件をみてみると、その内容としては金融機関の役職員が顧客の金銭に手を付けるという典型的な事例が多いものの、これまでとはやや趣の異なる事例も散見される。本稿では、最近の注目すべき不祥事件を紹介したうえで、これまで日本の金融機関が依拠してきた「性善説」管理の是非も含め、今後のあるべき管理態勢等について解説する。

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うさみ ゆたか
86年東海銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行。内部監査に関する企画や金融当局への対応業務に従事。06年地方銀行に入行し、不祥事件等のコンプライアンス事案を担当。16年9月から現職。公認不正検査士(CFE)、日本内部統制研究学会会員、日本金融法学会会員。