解説

日銀に政策変更の兆候あり―米国発のドル高圧力を利用か

黒田総裁の任期満了前に長期金利誘導目標の引上げも

明治安田アセットマネジメント チーフストラテジスト /杉山 修司

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安倍首相は2019年10月に予定される消費増税を債務返済以外に充当する「使途変更を問う解散総選挙」に勝利した。リーマンショック後の財政赤字をすでに黒字に戻したメルケル独首相と対照的だ。財政再建が軽視され、財政赤字の膨張すら止められない"不思議の国"日本。米欧の景気拡大が「日本売り」を増幅し野放図な円安加速となる前に、「残り半年の任期満了前にも黒田総裁が緩和の微修正に動く」との観測が急浮上している。

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すぎやま しゅうじ
90年東京大学経済学部卒、日本銀行入行。外為市場平衡操作担当、前橋支店総務課長などを経て、07年スタンダード&プアーズ入社、11年ドイチェ・アセット・マネジメント入社。16年明治安田アセットマネジメント入社。ロンドン大学LSE修士。