昨年、大手行が打ち出した大規模な構造改革は金融界のみならず産業界全体に大きな衝撃を与えた。メガバンク3行が取り組む業務量の削減は約3万人分。大手行が合理化を急ぐ背景には、超低金利によって落ち込む将来収益への強い危機感があるが、同時に、人が担ってきた従来業務を最新のデジタル技術で自動化・高度化できる環境が整ってきたこともある。なかでも主力となる技術が「RPA(Robotic Process Automation)」とよばれるソフトウェアロボット。このRPAが金融業界の業務のあり方を抜本的に変革し始めている。
掲載号 /週刊金融財政事情 2018年1月22日号