特集10年周期に潜む経済リスク

大衆迎合の今日的政治こそ、日本経済に迫るステルス・リスク

解雇規制から逃げ、2%目標を日銀に押し付ける安倍政権の死角

明治安田アセットマネジメント チーフストラテジスト /杉山 修司

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景気刺激策を正当化する理論が台頭し、世界的に金融緩和は長期化しそうだ。日本では労働市場の流動性の低さが放置されたため、実は「経済の体温計」である〝物価〞そのものが壊れている。政府・日銀が掲げる「2%の物価目標」はもはや何の役にも立っていない。構造問題を先送りする大衆迎合の政治こそ、日本の国際競争力を静かにむしばむステルス・リスクであろう。

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すぎやま しゅうじ
90年東京大学経済学部卒、日本銀行入行。外為市場平衡操作担当などを経て07年スタンダード&プアーズ、11年ドイチェ・アセット・マネジメント、16年明治安田アセットマネジメントに入社。ロンドン大学LSE修士。