特集地域金融の競争政策

「地域金融の課題と競争のあり方」のポイント解説

地域住民・企業の厚生の向上に資する競争政策の遂行を図れ

成城大学 名誉教授 /村本 孜

ルートエフ 代表/金融庁参与 /大庫 直樹

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「金融仲介の改善に向けた検討会議」(以下、検討会議)は、「2015事務年度金融行政方針」により設置された有識者会議で、15年12月以降、企業の価値向上や経済の持続的成長、地方創生に貢献する金融業の実現について議論を重ねてきた。検討会議が18年4月11日に公表した報告書「地域金融の課題と競争のあり方」は、金融機関の健全性と金融仲介機能の発揮を両立するための最適な政策・競争のあり方に関するものである。人口減少・企業減少という慢性ストレスは、マイナス金利政策という低金利環境もあり地域金融機関の経営をむしばんでいるが、その状況下、この報告書は地域で存続するための経営課題を分析している。

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むらもと つとむ
73年一橋大学大学院商学研究科博士課程修了、成城大学経済学部長・経済学研究科長等。「金融仲介の改善に向けた検討会議」座長。

おおご なおき
85年東京大学理学部数学科卒、同年マッキンゼー入社。08年に独立してルートエフを設立