和キャピタル 専務 /伊藤 彰一
地域金融機関のリスクガバナンス強化の取組みは、統合リスク管理態勢の整備を経て、リスクアペタイトフレームワーク(RAF)の構築に移りつつある。リスクガバナンスの実効性を確保するためには、リスクを的確に理解し損失確定等を意思決定するリスクリテラシーが重要となる。専門部署や所管役員の設置にとどまらず、リスクが顕在化する場合に被りうる損失を最小化するための「組織としての機動的対応力」を確立しなければならない。その強化には社外取締役等の役割も重要となる。
いとう しょういち
90年早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了(商学修士)、三菱総合研究所入社。金融機関向け経営コンサルティング業務等に従事。07年スパークス入社、地銀関連業務等に従事。16年和キャピタルを共同創業、専務取締役(現職)。
掲載号 /週刊金融財政事情 2019年3月25日号