特集地銀経営─命運を握るモノ

「最適経営規模」への転換が地銀経営の未来を拓く

伝統的な銀行業務は縮小し、解放された資源を非銀行分野に投資せよ

トリグラフ・リサーチ 代表 /大久保 清和

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改元から数カ月の間に、地域銀行(地銀)に関連した制度改正・規制緩和の動きが一気に加速した。「規制産業」「株式会社」「地域金融機関」としての地銀の特性を重ね合わせると、令和の経営のあり方が浮かび上がってくる。伝統的銀行業務では「最適経営規模」への転換(縮小・効率化)を進めるとともに、銀行業務から解放された資本や人材などの経営資源を金融業以外の産業に積極的に移転し、地域創生に資することが求められよう。本稿では、今後予想される「令和の地域金融大改革」の流れの中で、地銀がいかなる経営戦略を構築すべきか、その考え方を示したい。

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おおくぼ きよかず
中央大学卒、一橋大学大学院修士課程修了(金融戦略MBA)。野村証券、バークレイズ、JPモルガン、日本銀行などで31年間にわたって銀行業界の調査・助言業務に従事。13年1月にトリグラフ・リサーチ設立。16年1月からSBIインベストメント金融企画戦略担当執行役員兼務。