早稲田大学 教授 /久保田 隆
早稲田大学 教授 /久保田 隆
投稿日2019.01.21. /週刊金融財政事情 2019年1月21日号
中央銀行が暗号資産(仮想通貨)技術を用いて電子的に発行した通貨は、中銀デジタル通貨(CBDC)と呼ばれ、小口・大口CBDCの研究が各国で進んでいる。なかでも、スウェーデンは金融包摂を主な目的に小口CBDC「eクローナ」に関する報告書を18年10月に公表した。ただし、早期実現にはさまざまなハードルを乗り越える必要がある。筆者は、民間企業発行のステイブル・コインなどが注目される中で中央銀行が小口CBDCを発行しなくともよいのではないかと考えている。
くぼた たかし
日本銀行を経て早稲田大学大学院法務研究科教授。専門は国際取引法。著書に『ブロックチェーンをめぐる実務・政策と法』、『国際取引法講義第2版』(いずれも中央経済社)など。
掲載号 /週刊金融財政事情 2019年1月21日号