解説

デジタル課税を巡るEU内の埋まらない溝

6月のG20福岡会合を控えるなか、国際的な合意形成への不安材料に

国際金融情報センター ブラッセル事務所長 /金子 寿太郎

  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • 印刷

EUは3月の経済・財務理事会会合で、IT大手を対象としたデジタル課税を巡り、協議の末合意を断念した。今後はPECDなどでの国際的合意形成を目指す。もっともフランスなどは、それを待たずに独自にデジタル課税の導入に踏み切る方針だ。国によって異なる対応が取られることで二重課税などへの懸念も高まっている。国際協調が求められるなか、6月に福岡で開催されるG20財務大臣・中央銀行総裁会議に向け、緊迫した状況が続く。

本記事をお読みいただくには
会員登録と購入が必要です。
月額会員の方はログインすると、
続きをお読みいただけます。

まだ登録されていないお客様

パスワードを忘れた方はこちら

かねこ じゅたろう
97年日本銀行入行。国際局、フランクフルト事務所などで勤務。金融庁にて国際証券市場決済調整官などを歴任。日銀金融機構局国際課企画役を経て、16年から現職。独ケルン大法学修士、早大学術博士。