特集LIBOR危機を回避せよ!

デリバティブのフォールバックと後決め金利の実務

IBORスワップ金利指標の改革も急務

三菱UFJモルガン・スタンレー証券 フィナンシャルエンジニアリング部 部長代理 /糸﨑 真一郎

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かつてリスク・フリー・レート(RFR)と見なされたLIBORをはじめとするIBORは、世界金融危機後、翌日物金利指標にその地位を追われた。だが、債券や貸出市場は後決め金利の利用に躊躇し、移行は滞っていた。しかし、昨年来の英米債券市場での利用拡大を経て翌日物RFR複利(後決め)の標準化に向けた議論は終結し、フォールバック条項の議論も最終局面を迎えている。本稿では、LIBORの公表停止を巡るデリバティブの時価評価・リスク計測への影響、後決め金利の利用方法とISDAの取組みを紹介する。

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いとざき しんいちろう
12年三菱UFJモルガン・スタンレー証券入社。デリバティブの時価評価・リスク計測モデル開発を経て、現在はCVA/XVA関連の研究開発を担当。ISDAでは当初証拠金モデル(ISDA SIMM)および金利指標改革等に係るワーキング・グループで活動。12年数理科学博士(東京大学)。