解説

次期欧州委員会体制から読み解くEU金融行政の方向感

サステナブルファイナンスとフィンテックを重視した布陣に

国際金融情報センター ブラッセル事務所長 /金子 寿太郎

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欧州委員会は9月10日、フォン・デア・ライエン体制における閣僚候補者の担当割案を公表した。それによると、金融サービス分野の担当はドンブロフスキス上級副委員長が続投する見込みである。全体として、サステナブルファイナンスやフィンテックに関する政策を加速させる決意がうかがえる。一方で、欧州議会の担当委員会は、議長を含めメンバーが大きく変わったほか、閣僚理事会でも主要加盟国の政局の不安定さがそのまま運営に反映されかねず、両機関のスタンスの違いによる不確実性も高まりそうだ。

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かねこ じゅたろう
97年日本銀行入行。国際局、フランクフルト事務所などで勤務。金融庁にて国際証券市場決済調整官などを歴任。日銀金融機構局国際課企画役を経て、16年から現職。独ケルン大学法学修士、早稲田大学学術博士。