解説

日本郵政問題の本質は何か

「政治的バイアスというノルマ」が生む企業統治の不全

郷原総合コンプライアンス法律事務所 代表弁護士 /郷原 信郎

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日本郵政グループにおける投資信託と生命保険の販売を巡り、さまざまな不祥事が起きている。表面的には他の金融機関で起きている類似の不祥事と同じく、過剰な営業目標によるプレッシャーや顧客本位の不徹底に原因があるように思われるが、この問題の背景には日本郵政という企業の特質がある。日本郵政に義務付けられているユニバーサルサービスとフィデューシャリー・デューティーの関係性から日本郵政問題の本質に迫りたい。

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ごうはら のぶお
55年生まれ。東京大学理学部卒。東京地検特捜部、長崎地検次席検事、法務省法務総合研究所総括研究官などを経て、06年に弁護士登録。08年、郷原総合コンプライアンス法律事務所開設。これまで総務省顧問・総務省年金業務監視委員会委員長・横浜市コンプライアンス顧問などを歴任。日本郵政ガバナンス検証委員会委員長も務める。