特集世界を覆う経済リスク総点検

緩和余地が乏しく八方塞がりの中央銀行

ポリシーミックスを推進すれば、日本は「財政的幼児虐待」状態に

東短リサーチ 社長兼チーフエコノミスト /加藤 出

  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • 印刷

米中貿易戦争などの不確実性が世界経済に暗雲をもたらし始めている。米連邦準備制度理事会(FRB)は7月と9月に「保険としての利下げ」を決定し、欧州中央銀行(ECB)も9月にマイナス金利の深掘りと資産購入プログラム(いわゆるQE)の再開を決めた。日銀はまだ動いていないが、10月に追加緩和を示唆している。しかし、それら中央銀行は、全般に厳しい状況に直面している。実際のところ、有効な追加緩和余地を十分に持っていないからだ。

本記事をお読みいただくには
会員登録と購入が必要です。
月額会員の方はログインすると、
続きをお読みいただけます。

まだ登録されていないお客様

パスワードを忘れた方はこちら

かとう いずる
88年4月東京短資入社。金融先物、CD、CP、コールなど短期市場のブローカーとエコノミストを兼務後、13年2月から現職。マネーマーケットの現場の視点から日銀、FRB、ECB、BOE、中国人民銀行などの金融政策を分析。07~08年度東京理科大学経営学部非常勤講師。09年度中央大学商学部兼任講師。著著・連載コラム多数。