解説

投資対象化が進む暗号資産で課題となる民事執行等の実効性

差し押さえの場面で残される暗号資産特有の論点

TMI総合法律事務所 パートナー弁護士 /市古 裕太

金川国際法律事務所 カウンセル弁護士 /川上貴寛

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4月10日、「金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案」が国会に提出された。改正案には、暗号資産に関する金融規制の根拠法を資金決済法から金商法に移行する内容が盛り込まれている。3月31日に成立した「所得税法等の一部を改正する法律」では、租税特別措置法が改正され、金商法への移行を前提に、一定の暗号資産の譲渡取引に係る所得について分離課税を適用する旨も定められた。投資対象としての暗号資産の広がりを示すこうした動きの一方、暗号資産の技術的特性から、民事執行等の場面において、一般的な財産と異なる論点が存在している。

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いちご ゆうた
15年TMI総合法律事務所入所。19年から23年まで金融庁信用制度参事官室において資金決済法の担当専門官として勤務し、暗号資産・電子決済手段(ステーブルコイン)、資金移動業・前払い式支払い手段などに関する法令改正を担当。金融規制に係る助言等を中心に取り扱う。著書に『デジタルマネービジネスの法務』(商事法務)など。

かわかみ たかひろ
17年TMI総合法律事務所入所。21年から24年まで日本銀行に出向。決済機構局で中央銀行デジタル通貨(CBDC)の法制度の検討に従事。26年4月に金川国際法律事務所に入所し現職。