特集検討進む「社会保障と税の一体改革」

経済思想史が明かす給付付き税額控除の本質と福祉国家の在り方

歴史的にも珍しい「右派と左派」双方の政権が採用した福祉制度

高崎商科大学 専任講師 /柿埜 真吾

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給付付き税額控除が話題になっている。給付付き税額控除とは、所得税額から税額控除分を差し引き、控除額が上回る場合に給付金を支払う仕組みである。導入が実現すれば、「働く低所得層への福祉の不在」という日本の福祉制度の欠陥を是正する画期的な改革となるだろう。本稿では、給付付き税額控除のアイディアの起源にさかのぼり、現代の福祉国家のあるべき姿を考察したい。

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かきの しんご
10年学習院大学文学部哲学科卒、12年同大学大学院経済学研究科修士課程修了。立教大学兼任講師、高崎経済大学非常勤講師を経て、24年から現職。著書に『ミルトン・フリードマンの日本経済論』『自由と成長の経済学「人新世」と「脱成長コミュニズム」の罠』(共にPHP新書)、『自由な社会をつくる経済学』(岩田規久男氏との共著、読書人)、『本当に役立つ経済学全史』(ビジネス社)など。