株高の契機となった東京証券取引所の市場改革は、資本効率と対話を軸に上場企業の行動を変え、多くの上場企業の業績を過去最高水準まで押し上げた。一方、昨年は上場企業の不正会計や上場審査の不備も相次いで発覚し、「健全な資本市場の番人」としての新たな規律設計の必要性も浮き彫りとなった。改革を通じた市場の厚みと健全化をどのように両立させていくのか。従前の成果を振り返りつつ、東証の次の一手を俯瞰し、国内外の競争環境の中で取引所が担うべき公共性について考察する。
掲載号 /週刊金融財政事情 2026年1月20日号