解説

地方銀行の2025年9月期決算分析

市場評価でも経営戦略でも二極化をもたらす「規模の利益」

トリグラフ・リサーチ 代表(SBIインベストメント 執行役員) /大久保 清和

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2025年9月期(中間期)の上場地域銀行は、コア業務純益、当期純利益、包括利益というすべての主要利益項目で大幅な増益を達成した好決算だった。日本銀行の2度の政策金利引き上げ効果がフルに寄与し、資金利益の拡大と株式市場の上昇が追い風になった。しかしながら、「規模の利益」を源泉とする経営パフォーマンスや市場評価の格差が一段と顕著になっている。今後、地域銀行の経営戦略の方向性は、経営規模を軸に「勝ち残り」と「生き残り」に二極化していくことが予想される。

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おおくぼ きよかず
中央大学卒、一橋大学大学院修士課程修了(金融戦略MBA)。野村証券、バークレイズ、JPモルガン、日本銀行などで37年間にわたって銀行業界の調査・助言業務に従事。13年にトリグラフ・リサーチ開業。16年からSBIインベストメント金融企画戦略担当執行役員兼務。