マーケットエッジ 代表 /小菅 努
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金価格の高騰が続いている。金の国際指標であるニューヨーク金先物相場は年初の1トロイオンス=2,641ドルから3月13日に3,000ドル台に乗せ、10月7日には4,000ドル台を突破。昨年末からの最大上昇率は54.5%に達した。国内の金小売価格も9月29日に1グラム当たり2万円の大台に到達し、23年8月29日に1万円台に乗せてから、わずか2年1カ月で2倍に跳ね上がったかたちだ。この背景には、法定通貨の価値切り下げに対するヘッジとしての「デベースメント取引」の存在がある。
こすげ つとむ
筑波大学社会学類卒。商品先物取引・FX会社の営業部、営業本部を経て、同時テロ事件直後のニューヨークに駐在してコモディティー・金融市場の分析を学びながらアナリスト業務を本格化。帰国後は調査部門責任者を経て、16年にマーケットエッジ代表に就任。商社、事業法人、金融機関、個人投資家向けのレポート配信業務、各種レポート・コラム執筆、講演などを行う。
掲載号 /週刊金融財政事情