注目の論点先を見据えた金融機関のAI活用

地銀は企業価値向上に資する生成AI活用の在り方を模索せよ

規制動向を踏まえ、ユースケースと人材確保の両面で戦略策定を

立教大学 経済学部 特任教授 /下田 知行

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地域銀行の生成AI利用はまだ少数で、様子見の先が多いとみられる。一方、大手行や上位地銀は、すでにAI人材の確保やユースケースの拡大に積極的に取り組んでいる。従って、他の地銀も、具体的なAI戦略を示さなければ、企業価値向上に向けた取り組みで後れを取りかねない。AIによる生産性向上は、小規模行であるほど、より大きな恩恵を与える可能性も秘めている。本稿では、金融分野で留意すべきAI規制の動向を踏まえ、地銀のAI戦略の選択肢を示したい。

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しもだ ともゆき
89年東京大学法学部卒。日本銀行入行。国際決済銀行(BIS)派遣、信用機構室調査役、金融市場局企画役、金融機構局国際担当総括(現・国際課長)を経て、国際通貨基金(IMF)日本代表理事代理。帰国後、松山支店長、企画局審議役(国際関係統括)、一橋大学国際・公共政策大学院特任教授などを経て、24年4月から現職。著書に『中央銀行デジタル通貨(CBDC)がよくわかる本』。