特集経営を揺るがす「不祥事」を防げ

現状是認型の施策では足りない近時の不祥事への対応

対策の形式化・形骸化を防ぎ、3ラインモデルの再検証を

デロイト トーマツ リスクアドバイザリー マネージングディレクター /今野 雅司

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2024年の後半にかけて、金融機関や関連組織・当局の職員によるインサイダー取引が相次いで発覚した。また、顧客宅に火を放った強盗殺人未遂や、貸金庫に保管された顧客の財物の窃取など、これまであまり想定されてこなかった不祥事も見られており、それぞれ事案ごとに異なる背景や根本原因があると思われる。本稿では、可能な範囲で各事案の共通項を見いだしながら、有事対応や根本原因・再発防止策等の検討に当たって想定される論点について、「平時」の金融機関にも有用となるよう検討する。

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こんの まさし
弁護士・ニューヨーク州弁護士、公認会計士、公認不正検査士。隼あすか法律事務所、預金保険機構を経て16年金融庁入庁(検査局総務課)。金融証券検査官・専門検査官として、地域金融機関等モニタリングチーム、経営管理等モニタリングチーム、法令遵守等モニタリングチーム、マネー・ロンダリングモニタリングチーム等に所属。18年7月デロイト トーマツ入社。